抑制の例

BarTender がデータベースからデータを取得する場合、データが含まれないフィールドが存在する場合があります。このような場合、印刷項目に空白スペースが表示されないようデータソースを抑制する必要があります。

次の例を検討してみます。ある小売会社では、中央の顧客データベースから取得した「送付先」住所が印刷された出荷ラベルを作成しています。次のサンプルデータベースに示すように、一部のレコードには顧客名と会社名が含まれ、その他のレコードには顧客名または会社名のみが含まれています。

"CustomerName","CompanyName","Address","City","State","ZIP"
"Jake Diamond","Diamond, Inc.","PO Box 60","Gem Town","NV","50897"
"Meg Reilly","","148 Circle Drive","Maple","WA","98005"
"","All-State Trucking","5601 Interstate","Huntsville","IN","40890"

空白のフィールドは、2 つの引用符で示されます ("")。

これらの情報をテキストファイルに保存すると、各情報は 1 つのデータベースフィールドとして使用されます。その後、データベースから情報を動的に取得する住所テンプレートを作成できます。

各フィールドが個別のテキストオブジェクトとして印刷されるようにテンプレートを設定すると、ラベルは次のように印刷されます。

Jake Diamond
Diamond, Inc.
PO Box 60
Gem Town, NV 50897

Meg Reilly

148 Circle Drive
Maple, WA 98005


All-State Trucking
5601 Interstate
Huntsville, IN 40890

2 番目のレコードの 2 番目のフィールドおよび 3 番目のレコードの最初のフィールドが空白です。前のデータソースが空白のときは常にキャリッジリターンを抑制するように BarTender を設定して、このような空白行を回避できます。

この方法を使用すると、上記の 3 つのラベルは空白行なしで次のように印刷されます。

Jake Diamond
Diamond, Inc.
PO Box 60
Gem Town, NV 50897

Meg Reilly
148 Circle Drive
Maple, WA 98005

All-State Trucking
5601 Interstate
Huntsville, IN 40890

このシナリオ用に BarTender ドキュメントを設定するには、次の操作を行います。

  1. データベースを作成します。

  2. BarTender を開き、空白のドキュメントを新規作成します。

  3. データベースに接続します。

  4. 住所ラベルテキストオブジェクトを作成します。

  5. 住所ラベルテキストオブジェクトを設定します。

  6. 空白フィールドを抑制する (印字しない) ように設定します。

詳細については、次の手順を参照してください。

Closedデータベースを作成するには

  1. サンプルデータベースをテキストファイルにコピーします。

  2. 各行をキャリッジリターンで区切ります。

  3. ファイルを SuppressionExample.txt という名前を付けて保存します。

Closedデータベースに接続するには

  1. の [ファイル] メニューの [データベース接続設定] をクリックして、[データベース設定ウィザード] を起動します。

  2. [データベース設定ウィザード] で、テキストファイルをクリックします。

  3. [次へ] をクリックします。

  4. [ファイルの選択] をクリックします。

  5. SuppressionExample.txt を参照して、[開く] をクリックします。

  6. [次へ] をクリックします。

  7. [フィールド区切り] リストから [引用符とコンマ] を選択します。

  8. [次へ] をクリックします。

  9. [最初の行をフィールド名を含む見出しにする] をクリックして選択します。

  10. [完了] をクリックします。

  11. [OK] をクリックします。

Closedテキストオブジェクトを作成するには

  1. オブジェクトツールバー をクリックしてテキストオブジェクトを追加します。または、[作成] メニューの [テキスト] をクリックします。

  2. 使用できるテキストオブジェクトのリストから、[通常の折り返し] を選択します。

  3. テンプレート上でテキストオブジェクトを配置する場所をクリックします。

Closed住所を設定するには

  1. テキストオブジェクトをダブルクリックして、[テキストのプロパティ] ダイアログを開きます。または、オブジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  2. ナビゲーションウィンドウで、目的のデータソースを選択します。

  3. ナビゲーションウィンドウの下部にある をクリックして、[新規データソースウィザード] を起動します。

  4. [種類] リストで [データベースフィールド] を選択し、[次へ] をクリックします。

  5. [フィールド名] リストで、目的のデータベースフィールドを選択します。(この例では、CustomerName が最初のフィールドになります。)

  6. [サンプルフィールドデータ] フィールドにデータベースフィールドを説明するテキストを入力します。たとえば、CustomerName フィールドに「顧客名」や一般的な例 ("Jane Doe" など) を入力します。

  7. [終了] をクリックして、ウィザードを終了します。

  8. をクリックして [新規データソースウィサード] を起動します。

  9. データソースの種類に [組み込みデータ] を選択します。

  10. [終了] をクリックして、ウィザードを終了します。

  11. ナビゲーションウィンドウで、上記の手順で作成したデータソースを選択します。

  12. [組み込みデータ] フィールドで、サンプルテキストをハイライトし、Enter キーを押してキャリッジリターンを挿入します。

  13. 次に示す住所の各行に対して、上記の手順 3~7 を繰り返します。

    • "CompanyName"

    • "StreetAddress"

    • "City"

    • "State"

    • "ZIP"

  14. 左側のナビゲーションウィンドウで、キャリッジリターンを含む組み込みデータソースを選択し、ペインの下部にある をクリックしてコピーします。または、データソースを右クリックし、[コピー] をクリックします。

  15. CustomerName データベースフィールドを選択し、 をクリックしてフィールドの後にキャリッジリターンを貼り付けます。または、データベースフィールドを右クリックし、[貼り付け] をクリックします。

  16. CompanyName と StreetAddress の後にキャリジリターンを貼り付けます。

  17. City の後に、1 つのコンマの後に続く 1 つのスペースで構成された組み込みデータソースを挿入します。

  18. State の後に、1 つのスペースだけで構成された組み込みデータソースを挿入します。

  19. プロパティダイアログを閉じます。

[ファイル] メニューの [印刷プレビュー] をクリックします。レコード間を移動すると、2 番目と 3 番目のレコードに空白行を確認できます。

Closed空白フィールドを抑制するには

  1. テキストオブジェクトをダブルクリックして、[テキストのプロパティ] ダイアログを開きます。または、オブジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。

  2. 左側のナビゲーションウィンドウで、キャリッジリターンを含む最初の組み込みデータソースを選択します。

  3. [変換] タブをクリックします。

  4. [印字しない] の右側にある をクリックして、[印字しない] ダイアログを開きます。

  5. [前のデータソースが空の場合は印字しない] をクリックして選択します。

  6. [OK] をクリックして、[抑制] ダイアログを閉じます。

  7. キャリッジリターンを含む組み込みデータソースごとに上記の手順を繰り返します。

  8. [閉じる] をクリックして、[テキストのプロパティ] ダイアログを閉じます。

[ファイル] メニューの [印刷プレビュー] をクリックします。レコード間を移動すると、2 番目と 3 番目のレコードの空白行がなくなっていることを確認できます。

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